感染するとこわいフィラリア症

※このページは獣医師が監修しています

【獣医師コラム】感染するとこわい『フィラリア症』のこと、知っていますか?

フィラリアとは

犬のフィラリア症は、蚊が媒介する寄生虫感染症です。早期発見と毎月の予防薬投与が大切です。

『フィラリア』とは、イヌ科の動物を終宿主とする、乳白色のそうめん状の線虫です。
感染犬から未感染犬へと、蚊が媒介します。
蚊が犬の血を吸うときにミクロフィラリア(mf:フィラリアの幼虫)が体内に入り、感染してしまいます。

犬の体内に侵入したミクロフィラリアは、皮膚下の組織・筋肉・脂肪にとどまり、脱皮を繰り返して成長します。
血流に入ると心臓や肺動脈に寄生し、約6ヶ月で成虫になります。

■ 成虫の寿命:5~6年
■ ミクロフィラリア(mf)の寿命:1~2年

フィラリア症の症状

慢性

心臓がうまく動かなくなり、血流が悪くなります。

<症状>
  • 「カッカッカッ」という咳が出て、進行すると呼吸が苦しくなる
  • 肝臓・腎臓の血流低下
  • 肝硬変・腹水・むくみ・胸水

急性

後大静脈症候群(VCS:Vena Cava Syndrome)

<症状>
  • 赤褐色尿・貧血・呼吸困難・黄疸

奇異性塞栓症

心房または心室中隔欠損のある犬にみられます。

<症状>
  • 末梢血管がつまることで運動障害や壊死が起こることがあります

治療

フレキシブルアリゲーター鉗子(かんし)を用いて、頸静脈から成虫を摘出する手術を行います。
フィラリア症の治療は難しく、予防が最も重要です。

予防

犬のフィラリア予防薬は、4月〜12月頃まで月に1回の投与が基本です。蚊のいる間は欠かさず続けましょう。

※猫にもフィラリア症が発症することがあります。
呼吸困難・咳・嘔吐・食欲不振・体重減少などの症状がみられ、死に至るケースもあります。

フィラリア症は、きちんと予防薬を投与すれば防ぐことができます。
大切な家族が安心して過ごせるように、毎年の予防を続けましょう。

監修当社専属獣医師

家族の一員であるペットが健康であることは、ペット自身だけでなく飼い主にとってもとても幸せなことですね。
困ったときにお世話になる病院の先生は、とても頼りになる存在です。

でも覚えておいてください。ペットのことを誰よりも理解しているのは飼い主自身です。
ふだんから、食事を与え、お世話をし、笑顔を交わす……。

だからこそ、しっかりとペットのことを見守ってあげてください。
「何をしたらいいの?」「何を見てればいい?」……そんな問いに、ほんの少しだけ力を貸すことができればいいと思います。